なぜ、横浜中華街に人が集まるのか | 新書野郎

なぜ、横浜中華街に人が集まるのか

なぜ、横浜中華街に人が集まるのか(祥伝社新書211)なぜ、横浜中華街に人が集まるのか(祥伝社新書211)
林 兼正

祥伝社 2010-09-01
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中華街の顔役である著者はリンさんではなく、ハヤシさん。横浜中華街の生みの親が日本人であったことはその字面を見れば分かることなのだが、たしかに南京町のままであったら、今日の観光化はなかったかもしれない。別に歴史認識とは関係ないが、その点は神戸の様な包容力が首都圏の人間にはないとも言える。関帝廟再建や国共対立のいざこざなどの記述はあるが、内容的にはビジネス本の類。実際、ピーク時を思えば、中華街の地盤沈下も相当なもので、老舗が次々と姿を消す中、新華人系が増殖しているのだが、そうした現状に触れられることは無い。中華街は中国産の野菜は使わないから安心というのも著者レベルの店に限っての話だろう。