尖閣戦争 | 新書野郎

尖閣戦争

尖閣戦争――米中はさみ撃ちにあった日本(祥伝社新書223)尖閣戦争――米中はさみ撃ちにあった日本(祥伝社新書223)
西尾幹二 青木直人

祥伝社 2010-10-30
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尖閣本も、もっとドバっと出るかと思ったが、意外と少ないな。新書はこの祥伝社だけか。岩、平、集といった左派陣営は手を出さんだろうけど、文、新、P辺りは乗ってこないのか。青木直人も田母神の次は西尾と共演となると、ますますキワモノの道である。田母神にしても西尾にしても中国に関する知識はないから、青木がもっぱら説明役となっているのだけど、現役時代に人民解放軍と軍事交流はあった田母神の方が中国に対する偏見がない様に思えた。西尾はドイツ時代にトルコ人を見てきてトラウマになっているのか、やがて日本は中国人に乗っ取られると本気で思っているから怖い。中国人のことを平松茂雄は優秀な民族といっているが、石平とか宮崎正弘はそうでんしと言っている。どっちが本当なんだろうとかアホみたいなことを言っている。十四億をいれば優秀なのもカスなのもいるだろう。内藤湖南らが中国の知識人とか付き合わず、本当の中国人を紹介しなかったから、日清戦争で本当の中国の姿を見て、180度日本人の対中意識が変わったというのはまあそうで、それは反日デモを目の当りにした最近と同質のものはあろう。その意味では今回の尖閣の件はもう慣れっこになってしまったというか、中国で何が起きても驚かなくなってしまったし、もはや幻想の時代は過ぎたというか。