新書野郎 -6ページ目

日本は世界4位の海洋大国

日本は世界4位の海洋大国 (講談社プラスアルファ新書)日本は世界4位の海洋大国 (講談社プラスアルファ新書)
山田 吉彦

講談社 2010-10-21
売り上げランキング : 8114

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


二匹目のドジョウだけど、著者はその道の第一人者だな。
★★

日本は世界5位の農業大国

日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 (講談社プラスアルファ新書)日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 (講談社プラスアルファ新書)
浅川 芳裕

講談社 2010-02-19
売り上げランキング : 483

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


よく売れたみたいね。それほど分かりやすいこともなかったけど。
★★

国際協力ってなんだろう

国際協力ってなんだろう――現場に生きる開発経済学 (岩波ジュニア新書)国際協力ってなんだろう――現場に生きる開発経済学 (岩波ジュニア新書)
高橋 和志 山形 辰史

岩波書店 2010-11-20
売り上げランキング : 18282

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


岩波ジュニアの用語辞典みたいなもの。

フランス革命の肖像

フランス革命の肖像 (集英社新書ヴィジュアル版)フランス革命の肖像 (集英社新書ヴィジュアル版)
佐藤 賢一

集英社 2010-05-14
売り上げランキング : 80462

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


こちらは光文社とは違い、ヴィジュアル版を銘打っている集英社新書。世の中電子書籍に移行したら、早晩そんな区別は無くなるだろうし、現在とは逆に画像が多くページ数が少ないヴィジュアル版の方が価格も安くなる可能性もあるのだが、とりあえず今のところは、紙の質も変えなくてはならないし、各社とも1000円前後の価格を付けているところが多い様だ。こういう肖像画に著作権はないんだろうけど、画像エージェントみたいなところから借りてくると然るべき料金も派生するだろう。で、この本はフランス革命期の人物の肖像画を用いて、その顔を動物系だの醜男だのあれやこれや言うもので、歴史ものというか、スポーツ紙で連載されている様な野次馬ものみたいな感じ。昔、女優を裸にしたイラストでそのセックスを解説した連載があったけど、あれはどこの紙だったかな。ちなみにここで美男とされているのは若い頃のナポレオンくらい。トッティに似ているというけど、どちらかというとレオナルド(熊じゃない方)かな。

イタリア24の都市の物語

イタリア 24の都市の物語 (光文社新書)イタリア 24の都市の物語 (光文社新書)
池上英洋

光文社 2010-12-16
売り上げランキング : 13493

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


NHKのイタリア語教室てきすとの連載されたいたものらしい。特にカラー版を銘打っていないのに、オールカラーなのは元本がそうからなのか。 美術画なども数点を覗いて著者の撮影によるものなのだとか。教会も無論、美術館でも向こうは撮影OKなところが多いのか。イタリアの場合、国の歴史より都市の歴史の方が長いから、国の歴史として一括りにするのは適当でないのかもしれんが、イタリア語教室視聴者は歴史系はそれほど多くない様な感じも。
★★

サツマイモと日本人

サツマイモと日本人 (PHP新書)サツマイモと日本人 (PHP新書)
伊藤 章治

PHP研究所 2010-10-16
売り上げランキング : 159304

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ジャガイモの次はサツマイモ。さすがにバッティングはもうないか。
★★

ハゲとビキニとサンバの国

ハゲとビキニとサンバの国―ブラジル邪推紀行 (新潮新書)ハゲとビキニとサンバの国―ブラジル邪推紀行 (新潮新書)
井上 章一

新潮社 2010-10
売り上げランキング : 76973

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


なぜに井上章一がブラジル本かというと、国際交流基金の派遣で二ヶ月ほどリオの大学に講義に行っていたからだという。本人はブラジルの専門家でもないし、当然ポ語もできないので、開き直って、ステレオタイプなタイトルにした様だ。とはいえ、この人も建築より風俗の方が専門みたいになっているので、いつもの調子のものだと言えば、その通りではある。リオはサンパウロと違って日系人のテリトリーではないから、日本人性というか東洋人性を意識させられるのは確かだが、リオもまたリオでブラジルの縮図という訳ではない。それは東京が日本の縮図でないことと同じなのだが、その意味でもリオの日本語学科の学生などはサンパウロに比べて、日本はより異国イメージであるかと思う。テレビに東洋人がほとんど出てこないというのは、その通りであるが、番組のクレジットを見ると、制作側に日本姓がちらちら混じっている方が普通である。もっとも今やブラジルも五世の時代だし、最近帰国が多いといっても、日系人の相当数が日本に在住している以上、純東洋系の顔をテレビで見つけるのは難しいだろう。宗教系以外にも昔は日系チャンネルがあったのだが。ただ、高円寺や神楽坂のブラジル音楽専門店を知っているのなら、フェルナンダ・タカイとかラブフォックスといった日系っぽくない(後者は体型とファッション以外の容貌は日本人っぽいが)第一線の日系混血アーティストの存在は知っているかと思うが、ジョアン・ジルベルト好きだとそういう訳にもいかんか。ボボ・ブラジルにまで言及しているのはさすがだが、吉野大作の歌まではさすがの井上先生もご存知ないかな。
★★

ルポ 差別と貧困の外国人労働者

ルポ 差別と貧困の外国人労働者 (光文社新書)ルポ 差別と貧困の外国人労働者 (光文社新書)
安田 浩一

光文社 2010-06-17
売り上げランキング : 18277

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


よく取材しているのだが、初めに結論ありきなのでいただけない。実際は、社会的側面に関して自国と比べて日本を肯定的に見る人の方が多いかと思う。そうした声を伝えると著者の商売あがったりか。
★★

日中韓 歴史大論争

日中韓 歴史大論争 (文春新書)日中韓 歴史大論争 (文春新書)
櫻井 よしこ 劉 江永 金 燦栄 歩 平 洪 〓@57CD@ 趙 甲濟 田久保 忠衛 古田 博司

文藝春秋 2010-10
売り上げランキング : 1154

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


2005年の第一次反日デモのときから、文春が社会科学院の日本工作グループを呼んで、櫻井よしこと田久保忠衛で迎え打っていたことは知っていたのだが、尖閣の件を受けて、今までの分と韓国編を加えて緊急出版。中国も櫻井よしこが右翼の巨頭という認識であるみたいだが、「味方」であるはずの日本人女性を転向させれば、大勝利ということで、御用学者を送り込んだが、アウェーの地では成す術もない。3回まで続いたみたいだが、今回の件を受けて、もう中国が受けて立つことはないのかもしれない。この対日工作組のトップだった人物は北朝鮮のスパイ容疑で拘留でもあるし。ただ、文春御用達とはいえ、櫻井と田久保という中国とは関係ない人間と、長年、日本一筋でやってきた中国側ではどうもズレが著しい。逆に中嶋嶺雄とかだったら、中国も受けてはこなかったかもしれない。櫻井よしこなどはアンタは中国語はできないでしょうとかバカにされている始末だし。結局、中国も韓国も日本側だけで総括してしまっているから、初めに結論ありきではあるのだが、櫻井、田久保ではなく、石平、呉善花の「売国奴」グループや、ぺマ・ギャルポ、イリハム・マハムティの亡命グループで向かえ討った方が面白いのでは。

文学者たちの大逆事件と韓国併合

文学者たちの大逆事件と韓国併合 (平凡社新書)文学者たちの大逆事件と韓国併合 (平凡社新書)
高澤 秀次

平凡社 2010-11-16
売り上げランキング : 131935

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


今年も結局、ベルリンの壁崩壊20年と、韓国併合100年は出版界ではイマイチ盛り上がりに欠けたか。併合100年は韓国政府も力入れて、日本の「市民」も動員して、何とか「無効」という形でリセットしかたっか様だが、そう簡単に歴史を修正できる訳もなく、結局、毎度のことながら、政府も世論も中国に役者を奪われた形。平凡社などは左派の一員としてそれでも何かと頑張ったのだが、この新書は、そういう路線とはあまり関係ない文学評論だった。タイトルだけみると、それこそ漱石、鴎外の時代のものかと思うが、立原正秋から村上春樹まで、時代に関わらず、著者の興味の赴くままに。
★★